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2009/12
28
[ #662 ]

深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 沢木耕太郎

深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)
(1994/05)
沢木 耕太郎

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インドを出発し、中東をバスで駆け抜けた沢木氏が向かったのはトルコ。
ここで、6巻を通じて初めて「物語」を感じる話が出てくる。

日本人のある人からの預かり物を、
トルコの首都アンカラにいる1人の女性に渡すのだ。

どうもその背景には、世界をまたにかけた恋愛模様が隠れているようだが、
物を渡すだけの沢木氏は、当然詳しいことは分からない。
が、分からないになりに、あれこれ想像を膨らませていく・・・。

そんな沢木氏の心の動きが1つの物語となって、
読んでいるこちらの頭の中でも物語が出来上がっていく。

また、イスタンブールに入り、ヨーロッパに近づくと、
沢木氏はこの旅の「終わり」を初めて考えるようになる。

それまでの旅は、ある種「無限」の状態。
一体、いつまで、どこに行くのか、その過程でどんなことをするのか。
何も決まっておらず、旅の生活が
いつまでも続くかのように錯覚してしまう状態。

本を読んでいるこちらも「物憂い」「先の見えない」印象を抱く。
それがどこか「無気力さ」につながり、
読んでいても今一つだった。

それに対し、以降の旅は「有限」の状態。
「いつか、旅が終わる」という当たり前の事実に気が付いた沢木氏は、
それまでの旅とは、どこか違いを感じさせる。

「旅が終わる」という事実から、
旅の前や終わった後の日常と、旅をしている非日常の今。
これを対比させて考えるようになったからだろうか。

それまで感じていた「無気力さ」がなくなり、
何か前に進んでいる、というか、生産的というか、
そんなモノを感じ取ることができるようになった。

こういう旅の方がいい。


CM(0)TB(0)URITOP

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