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2008/04
22
[ #257 ]

にんじん ルナアル著

ルナアル、という18世紀後半~19世紀に生きたフランス作家の本。
どうやら、この人の代表作らしい。

内容は「にんじん」という渾名の少年と、
その家族、特に母親との日常が描かれている。

ただ、その「日常」がややおかしい。

3人兄弟のうちの末っ子である「にんじん」が、
なぜか母親にいじめられるのだ。

それに対して、「にんじん」は悲観するのでもなく、
どちらかというと、冷静に、諦めモードで対応していく。

そんな様が、淡々と、短編の集まりの形で描かれていく。

どこかで、なにか劇的に変化でもあるのかと思って
最後まで読んだが、結局最後までその感じは変わらずで、
終わってしまった。

本文の最後につけられている「解説」を読むと、
どうやらこのルナアルという作家自身の経験から、
この小説を書いたようだ。

それにしても、何を伝えたかったのか、
正直、分からなかった。

物語が作られてから100年以上たっても読み続けられているということは、
何か世の中に訴えるものがあるのだろうが、
今の自分にはそれを受け止められるだけの何かはなかった。

にんじん




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