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Copyright © クジラ [牛の歩み] All rights reserved.

2008/02
02
[ #187 ]

私本太平記(全8巻) 吉川英治著 ~その6~

私本太平記に関する記事、今回で最終回。

 第五弾はこちら(第四弾以前も、こちらからたどれます)

今回は全8巻の流れを、
アナログ的な感覚でとらえた結果です。

大きく捉えると、物語には3つの段階がある。

―――――――――――――――――――

まず、最初の段階。

主人公である足利高氏が、
京都の酒屋で飲んでいる場面からスタートしてから、
高氏が天下を獲るための具体的な行動に出るまでの間。

「具体的な行動に出る画面」とは、
六波羅探題を助けるために派遣される途上で、
幕府を倒す決意をし、
佐々木道誉を仲間に引き入れる場面である。

この時期は鎌倉幕府のもとで
高氏が青春を送る時期でもある。

高氏の生々しい人間性や、
些細な日常が繊細に描かれている。

天下を獲るための壮大な物語、というよりは、
人間・高氏がどう成長していくのか、が主眼に置かれ、
人間くさい感じがする。

―――――――――――――――――――

次の段階は、
鎌倉幕府を倒してから、湊川の合戦で勝利し、
京都に室町幕府を立ち上げるまでの間。

この時期に、高氏は尊氏になり、
後醍醐天皇を敬う気持ちと、
日本のために武家(=自分)が政治を行うべきという気持ちとの間で
常に揺れ動く。

合戦の様子が中心で、
武将の活躍が活き活きと描かれている。

日本全体を巻き込んだ、壮大な政治・合戦ドラマである。

―――――――――――――――――――

そして、最終段階は、
室町幕府を立ち上げてから、晩年にかけて。

この時期は幕府の足固めを行う中で、
 敵ながら心の中では慕っていた楠木正成・後醍醐天皇の死、
 ライバルである新田義貞の戦死、
 股肱の臣・高師直の殺害、
 実の弟である直義の裏切り・毒殺、
 陰の忠臣・一色右馬介の行方知れず、
などなど、次々と周囲の人間が去っていく時期だ。

詳細な部分までは描かれておらず、
テンポ良く、事実が並べられていくだけで物語が進んでいく。

それが、かえって尊氏の心のむなしさ(※)を感じさせ、
読んでいるこちらが淋しくなっていく。

 ※何とか良い世の中を作りたい、という思いとは裏腹に、
   次々と親しい人を亡くしていく、というむなしさ

―――――――――――――――――――

自分に潜む矛盾、
自分の意のままにはならない世の中、
それでも何とかがんばっていくことの大切さ、
そんなものを全体を通して感じた。



CM(6)TB(0)URITOP

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私本太平記のアップ、お疲れさまでした。
わたしもだいぶ「大地の子」が波にのってきましたので
(と言ってもまだ1巻ですが・・・)そう遠くないうちにこれに
取り掛かれると思います。
でも最近はなかなか本の記事はアップできていないのですが、
読んだら何かしらの形でクジラさんにはご報告しますね~。

あぁうずうずするぐらい楽しみだー(^O^)!

15時すぎに しろちさ さんから

2008/02/03(日) | URL | #r4sbyV/Y

2008/02/03 - ■■■

「大地の子」楽しみにしてますね。
乗ってくると、あっという間に読めてしまうと思います。

自分も、読んだ本の記事、がんばってアップしていきます。

あ、密かに20000ヒット目を狙っていますので、よろしくです。

23時すぎに クジラ さんから

2008/02/03(日) | URL | #-

2008/02/03 - ■■■

クジラさん、この前、ようやく「私本太平記」を読み終わりました。
お勧めいただき、ありがとうございました。

読んでみて、わたしはこの時代のことあんまり
知らなかったんだな~ってびっくりしました。
歴史がすごく好きなのでだいたいわかってるような
気になってたんですけど、すごい思いあがり(笑)。
南北朝というのも、言葉だけでわかったような気に
なっていたんだなーと思いました。

そういう意味でも、新鮮でしたね。
最初読み始めたときのプチ古文みたいな文章には
度肝を抜かれたし(笑)クジラさんにお勧めしてもらわなければ
たぶん読むことはなかったと思います。
だからそのチャンスを下さって感謝です。

でも・・・・。
もしかしてわたし、クジラさんの記事を読んでいるときが
一番楽しかったかもしれません(笑)!

遅くなりましたが、ご報告でした(*^_^*)

18時すぎに しろちさ さんから

2008/05/24(土) | URL | #r4sbyV/Y

2008/05/24 - ■■■

>しろちささん
読破、お疲れ様でした。
南北朝時代は、日本史の研究の中でも
結構取り残されている部分だと思います。
(天皇家の正統性、というちょっと微妙な問題を
 どうしても避けられないので、学問界でも敬遠されがちなのでしょうか・・・)
なので、この時代を扱っている本も、
あんまりないんですよね。

>でも・・・・。
>もしかしてわたし、クジラさんの記事を読んでいるときが
>一番楽しかったかもしれません(笑)!

そう言って貰えると、嬉しいような、
本を無理強いしてしまって申し訳ないような・・・。
ちょっと複雑な気分です。

本はその人の感性や経験に照らし合わせて、
受け止め方がそれぞれ違うので、
薦めたりするのは難しいですよね。

本の感想は、これからもブログにアップさせていく予定です。
まずは、ブログそのものを楽しんでもらえれば、
自分は満足ですので、また遊びに来て下さい!

15時すぎに クジラ さんから

2008/05/25(日) | URL | #-

2008/05/25 - ■■■

クジラさん、再びすみません。

>そう言って貰えると、嬉しいような、
>本を無理強いしてしまって申し訳ないような・・・。
>ちょっと複雑な気分です。

わーーーごめんなさいーーー。
いえいえいえ。読めてよかったのです。
私本太平記、おもしろかったです。
無理強いももちろんされてません。

でも、わたしにはクジラさんの文章がすごく
すっきり頭に入ってきたし、読んでいてわくわくしたし、
なんだかとっても楽しかったのです。
あんなに長い話なのに、それをすっきりと、でも
あらすじだらだらじゃなくてまとめられるのって
すごいなーと思ったのです。
そっちの気持ちを伝えたかったのですが、なんか
かえってすみません。

クジラさんの本の感想も、それ以外の記事も
いつも楽しみです。
なかなかいつもはコメントできてないのですが、
必ず(笑)読んでますので、これからもよろしく
お願いしま~す☆

22時すぎに しろちさ さんから

2008/05/27(火) | URL | #r4sbyV/Y

2008/05/27 - ■■■

>しろちささん
そ、そんなに褒めて頂くと、ちょっと恐縮です。
まだまだ自分は未熟者。
どんな文章にしようか、迷いながら、ボツボツと書いています。
でも、読んでくれている人がいると思うと、
一生懸命書きたいな、と思えます!
ありがとうございます。
また、遊びに来て下さい。
(こちらも、毎日に近い形でチェックしていますよ~)

23時すぎに クジラ さんから

2008/05/27(火) | URL | #-

2008/05/27 - ■■■

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