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2008/01
20
[ #172 ]

私本太平記(全8巻) 吉川英治著 ~その2~

去年の12月からこの間まで読んでいた吉川英治著の私本太平記。
今回はその感想の第二弾。

全8巻の中でも、自分が印象に残ったシーンを紹介します。

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【その1】足利高氏が佐々木道誉を味方に引き込んだシーン

後醍醐天皇からの指示による地方豪族の反乱に
手を焼いた京都・六波羅探題を助けるため、
鎌倉幕府から出陣を求められた高氏。
その上京の途中、鎌倉幕府への謀反を決心し、行動に出る。

京都までの道には、
幕府からも天皇からも厚く信頼を得てた佐々木道誉が
鎌倉幕府からの命を受け、高氏の前に立ちはだかる。

鵺(ぬえ)と呼ばれ、その婆沙羅大名っぷりが
誰の手にも追えなかった佐々木道誉に対し、
高氏は単騎でその本陣に出向き、
ずばりと本心をぶつけ、味方に引き入れる。

そこから高氏は天下獲りの階段をいっきに駆け上がり、
佐々木道誉は、高氏の無二の味方になる。

2人の密談のシーンは、読んでいるこちらも緊張するほど
迫るものを感じた。


―――――――――――――――――――――――――――――

【その2】北条高時の最期のシーン

新田義貞に攻められ、いよいよ自刃することになった、
鎌倉幕府最期の執権、北条高時。

周囲からは「暗愚」と思われ、自刃する場面になったら、
取り乱して自刃することが出来ないだろうと見下されていた。

しかし、実際にその場になったら、
周囲よりもむしろ落ち着き、自分の死に場所を探し、
高時らしく自害していった。

政治家としては無能な自分を分かっており、
文化・芸術をこよなく愛したこの執権を、
時代が誤って執権にさせた哀れな人、と表現した
吉川英治の見方に感銘を受けた。

―――――――――――――――――――――――――――――

【その3】楠木正成が湊川の合戦で散るシーン

平和な世の中を心から望み、
実直で政治的駆け引きが出来なかった正成。

その不器用な生き方がゆえに、
敗れると分かっていた湊川の合戦に、
不本意ながら行かざるを得なくなった。

私本太平記の中の湊川の合戦のシーンでは、
最期まで未来の平和を考え、
自らを犠牲にしてでも未来のことを考えて
正成が懸命に手を打っていく姿が描かれている。

正成の覚悟の強さと、
裏切りが当たり前に横行し、道徳が廃れていた時代の中で、
正成が体現した人として大切にしないといけない「何か」に、
考えさせることが多かった。

―――――――――――――――――――――――――――――

そのほかにも、印象に残るシーンはたくさんありましたが、
今回はこの辺で。

私本太平記~その1~へ

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