昨日、久しぶりに目黒の権之助坂を歩いてみたら、
ラーメン屋が乱立しているのに驚いた。
確かに、昔から「揚州商人」や「田丸」など有名店はあったが、
それにしてもレベルの高そうなラーメン屋が軒を並べている権之助坂商店街は、
新横浜のラーメン博物館に行くよりも豊富なラーメンが食べられそうだ。
で、ちょうどご飯時ということもあり、ラーメンでも食べようか迷っていると、
ラーメン屋にまぎれて1件のうどん屋を発見。
「
東京うどん」と言うらしい。
ここのところ、ラーメンが続いていたので、
「気分を変えてうどんだ」と思い、入ってみた。
ここのうどんは、さぬきうどんや大阪うどんのように「のど越し」が良いうどんではなく、
「よく噛んで味わううどん」との案内看板が出ている。
一体、どんなうどんなんだろう、と期待していると・・・。
出てきたうどんは確かに太い。
食べてみると、確かに噛みごたえが良い。
表現が的確か分からないが男性的な味。
ちなみに、自分がイメージする女性的な味とは、
さぬきうどんのような「ツルツル」っとしたうどん。
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モグモグしながら「どこかで食べた麺に似ているなぁ」と考えてみると、
思い出しました。
そう、これは富士吉田の「
吉田うどん」と同じ系列のうどん。
ということは、山梨名物「ほうとう」と同じ血が流れている(と思う)。
確かに、このお店の看板には武蔵野地方で昔から食べられているうどんと書かれていて、
富士吉田と地理的にはやや近い。
勝手な想像だが、
ここのうどん(武蔵野うどん、と言うらしい)と、
富士吉田の「吉田うどん」と山梨の「ほうとう」は兄弟なのではないだろうか?
昔から東国に多い武士のような男性的な人々に好まれて
育まれたうどんの系列が、ここのうどんの系列なのだ。
(なので、噛みごたえが良く、男性的な味)
一方、どちらかと言うと西国に多い、優しい貴族的な人々に好まれ
育まれたうどんの系列が「さぬきうどん」系列。
(なので、のど越しが良く、女性的な味)
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勝手な想像をさらに進めてしまうと、
東国の人々が「のど越し」を欲して育んだのが「蕎麦」。
信州長野よりも東の蕎麦は、どれも「のど越し」が良い。
一方、西国には、「のど越し」の良いうどんが存在するため、
わざわざ「蕎麦」を作り出す必要もなく、
また気候も穏やかだったために「蕎麦」よりも「米」を作ったために、
西国にはのど越しの良い「蕎麦」が生まれなかったのではないか・・・?
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うーん、連休中のヒマに任せ、うどんと蕎麦の歴史について
あれこれ考えてしまったが、
食文化史上の新発見をしてしまったかもしれない。
どうなんだろう。
最後に念のため。
ここのうどん、おいしかった。
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